県道272号 西江見停車場線
鴨川市西〜鴨川市江見停車場 (7.0km)
初期浮世絵師の巨匠菱川師宣は鋸南町の縫箔刺繍を業とする吉左衛門の子として生まれました。名は吉兵衛、晩年仏門に入り友竹と名乗りました。生年及び在郷年代は不明ですが、青年期に画技を志し、その後江戸に出て、浮世絵師として大成しました。特に木版画の分野に新しい様式を生み出し、浮世絵版画創始期の第一人者と目されるに至りました。記念館には「見返り美人」などの作品資料を中心に、他の浮世絵師歌川広重、豊国、国芳らの作品も展示され、浮世絵の歴史や浮世絵から見た江戸庶民の風俗を紹介しています。
日蓮聖人の弟子、日家上人が建治2年(1276年)に聖人生家跡に一宇を建立し、高光山日蓮誕生寺としたのが始まりとされています。その後天災に遭い、現在の地に移り小湊寺誕生寺と改称されました。宝永3年(1706年)建立の仁王門や、日蓮聖人像が安置されている祖師堂、本師殿宝塔などがあります。また、灯篭流しや御会式など、年中行事も多く開催されます。
めがね橋は白浜町滝口地先を流れる二級河川長尾川に架設され、その延長は20m、幅員4mの石積み工法の洋式三重橋で、川辺に映るその姿がめがねに似ているところから、「めがね橋」と呼ばれています。明治21年3月(1888年)地元の寄付によりつくられ、橋のたもとの石は静岡県伊豆から運び、橋の本体の石は近くの海岸から切り出したもので、地元の石なら塩害に強いと選ばれました。大正6年(1917年)の洪水や、大正12年(1923年)の関東大震災にも耐え、戦時中は戦車が通ったといわれる頑丈な橋です。現在は約50m下流のフラワーラインにコンクリート橋が架かり、めがね橋は車の通行を禁止し、保存されています。関東では、白浜町だけしかない珍しいものといわれています。